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住宅の省エネ化

なぜ、今、住宅の省エネ化が求められているのか

なぜ、今、省エネ化が求められているのでしょうか?
増加する世界の化石燃料によるエネルギー消費、地球温暖化や化石エネルギー資源の枯渇という問題…。
その中で住まいでのエネルギー消費について考えるべきことは、エネルギー消費は減っていないこと、ゆえに光熱費の負担を気にして生活に我慢や制約が生じることなどです。そこで住まいの省エネ化が重視され、今後、新築住宅・建物等の段階的な省エネルギー基準への適合化が予定されています。
これからの住まいは、「地球にやさしい、家計にやさしい、そして人にやさしい住まい」であることが重要なのです。

住宅の省エネ化の3つの視点

1.必要となるエネルギー量を少なくする

家庭でのエネルギー消費量は、過去40年あまりで2倍以上に増えています。これは、生活の利便性・快適性を追求するライフスタイルの変化による個人消費の伸びと、世帯数の増加によるものです。
快適性を保ちながらもエネルギー消費量を減らすには、断熱性・機密性の高い住宅とし冬は熱を逃さず夏は熱を入れない工夫が必要です。

2.効率良く使う

住宅内でエネルギーを効率よく使う方法は、熱効率などエネルギー使用効率の高い設備機器を持ちいることです。現在、家電製品を中心に小売事業者が製品の省エネ情報をラベル表示するための制度もあります。また、家庭で使用するエネルギーの約30%を給湯設備が占めているといわれていますので高効率給湯器やコージェネレーションシステムを使うことが有効です。その他、換気設備、照明設備、太陽光設備、太陽熱設備などでエネルギーの効率化を図ることが可能です。

3.上手に住まう

環境が整えば、後は住まい方でエネルギー消費を減らす工夫をします。開口部の開閉や設備の適切な運転など住む人が省エネを意識した暮らしを送ることで家庭にも地球にもやさしい省エネ住宅となります。HEMS(家庭における電力の使用を効率化するための管理システム)等、機械的に省エネ的な住まい方を支援する道具もあります。

住宅の省エネ化イメージ

省エネ住宅の良さ

家の中の温度差が少なく快適

家の中の温度差が少なく快適

省エネ住宅に欠かせないのが断熱です。断熱性の高い住宅は暖房室内の温度差および暖房室とトイレや浴室などの非暖房室との温度差を少なくできるので家中どこにいても温度むらがない住空間となり快適に過ごすことができます。また、部屋間の急激な温度変化によるヒートショック予防にもなります。

光熱費が節約でき経済的

近年、地球温暖化の影響による異常高温日や熱帯夜、猛暑日に伴い住宅内における熱中症の発症人数が増加しています。やむなく冷房機器に頼ることになり光熱費の家計負担が増している現状です。
省エネ住宅は、夏は断熱化・日射遮蔽により熱を入れず通風や排熱で熱を逃します。冬は断熱化・気密化により熱を逃さず日射取得により熱を入れますので、冷暖房設備に頼りすぎず省エネルギーで家計の負担軽減につながります。

光熱費が節約でき経済的
体にやさしく健康に良い

体にやさしく健康に良い

断熱性の高い省エネ住宅は、家の中の温度差が少なく入浴時や起床時の心臓への負担が低下し心筋梗塞や脳卒中の発生率を低下させます。
「断熱・気密・換気」が十分にできている住宅は、結露を防止しアレルギーの原因となる「カビ・ダニ」の繁殖を防ぎ、きれいな空気で体に優しい住宅です。

耐久性・遮音性が高い

断熱性・気密性が高く換気の取れた住宅は、結露が発生しにくく構造部材の腐食を抑えられるので耐久性が高く建物の寿命が長くなります。
また、家全体の気密性が高いことで外からの騒音を低減し、家の中の音も外に漏れにくくなっているので遮音性にも優れています。

耐久性・遮音性が高い